サンタモニカカレッジからUCLAに編入するには

サンタモニカカレッジ(SMC)は、カリフォルニア州のコミュニティカレッジのなかでUCLAへの編入者数が最も多い学校です。ただし「SMCに入れば自動的にUCLAに行ける」わけではありません。このページでは、UCLAが公表している編入の条件と実際の合格水準、SMCが持つ優先審査の仕組み、そして2年間で何をすべきかを、公式データにもとづいて整理します。

SMCからUCLAへ、1年間で437人が編入しています

SMCが公表している2024〜2025年度の編入実績では、UC系列全体へ995人、そのうちUCLAへは437人が編入しています。またSMCは、カリフォルニア州のコミュニティカレッジからのUC編入者数で35年連続全米1位です。

この数字が意味するのは「UCLAへの道が整備されている」ということであり、「誰でも入れる」ということではありません。次のセクションから、実際の条件を見ていきます。

UCLAの編入条件(出願に必要な最低ライン)

UCLAはコミュニティカレッジからの編入生を3年次(ジュニア)から受け入れます。1年次・2年次の途中編入は受け付けていません。出願に必要な最低条件は次のとおりです。

項目UCLAが求める最低条件
修得単位編入前の春学期終了時点で、UC編入可能科目を60セメスター単位(クォーター制なら90単位)
GPAUC編入可能科目のGPA 3.2以上(州外・留学生の場合)
必修7科目英語のライティング/クリティカルシンキング科目 2つ+中級代数を前提とする数学科目 1つ+人文・社会科学・自然科学のうち2分野以上から4科目
出願期間入学前年の10月1日〜11月30日
優先順位UCLAは「カリフォルニア州のコミュニティカレッジからの出願者を最優先する」と明記しています

最後の一行は日本人留学生にとって重要です。SMCはカリフォルニア州のコミュニティカレッジなので、SMCに在籍している時点でこの最優先枠の対象になります。

「最低ライン」と「実際に受かる水準」はまったく別物です

ここが、多くの日本語の情報に書かれていない部分です。GPA 3.2は出願できる最低ラインであって、合格ラインではありません。UCLAが公表しているSMC生の実績を見ると、その差がはっきりします。

SMCからUCLAへの編入(2025年秋入学)実績
出願者数1,859人
合格率34%
合格者のGPA(中間50%)3.74〜4.00

つまり、実際に合格している人の大半はGPA 3.74以上です。最低ラインの3.2で出願しても、現実には厳しい戦いになります。

一方で、参考までにUCLA全体の編入実績は出願28,288人・合格6,466人・合格率23%、合格者のGPA中央値は3.91です。SMC生の合格率34%は全体平均を11ポイント上回っており、SMC経由が有利であることは数字にも表れています。

志望する学部(School)で難易度が大きく変わります

UCLAは学部ごとに独立した選考を行っており、合格率は驚くほど違います。2025年秋入学の編入実績です。

学部(School)出願者合格者合格率
The College(旧・文理学部)21,089人5,790人27%
Samueli School of Engineering(工学)4,600人504人11%
Herb Alpert School of Music(音楽)257人45人18%
School of the Arts & Architecture(芸術・建築)1,143人78人6.8%
School of Nursing(看護)304人20人6.6%
School of Theater, Film & Television(演劇・映画)895人29人3.2%
UCLA全体28,288人6,466人23%

演劇・映画学部の3.2%と、The Collegeの27%では、必要な準備がまったく違います。「UCLAに編入したい」と考えたら、まずどの学部のどの専攻を狙うのかを最初に決めることが、GPAを上げること以上に重要です。専攻ごとに指定された準備科目(major preparation)があり、それを2年間で履修し終える必要があるためです。

UCLAは「編入保証(TAG)」の対象外です

カリフォルニアのコミュニティカレッジには、条件を満たせば編入が保証されるTAG(Transfer Admission Guarantee)という制度があります。ただしUCLAはTAGに参加していません

TAGが使えるUCTAGが使えないUC
デービス校/アーバイン校/マーセド校/リバーサイド校/サンタバーバラ校/サンタクルーズ校UCLA/バークレー校/サンディエゴ校

「コミカレからUCLAに編入保証で行ける」という説明を見かけることがありますが、これは正確ではありません。UCLAは通常の選考のみです。なおTAGの申請期間は9月1日〜30日で、UC本出願(10月1日〜11月30日)より前に締め切られます。UCLAを第一志望にしつつ、TAG対象校を併願の保険として確保する戦略は有効です。

SMCのScholars Program(TAP)で優先審査を受ける

UCLAはTAGを持たない代わりに、TAP(Transfer Alliance Program)という優先審査の仕組みを用意しています。SMCはこのTAPの提携校で、SMC側の窓口がScholars Programです。

SMCがTAP認定した学生は、UCLAの選考で優先的に審査(priority consideration)されます。また合格した場合、TAP生専用の奨学金に応募する資格が得られます。

項目内容
SMC側の要件Scholars科目を15単位以上修得。うち3科目(9単位以上)はSMCで履修すること。最低2学期以上の在籍
面談学期ごとにScholarsカウンセラーとの面談が必須
対象学部The College、Luskin公共政策学部のPublic Affairs専攻、教育・公衆衛生学部のEducation and Social Transformation専攻、Fielding公衆衛生学部の学士課程
対象外の学部工学・音楽・看護・芸術建築・演劇映画。ただしThe CollegeまたはPublic Affairsの代替専攻でTAP認定を取ることは可能

注意点として、TAP認定は保証ではなく優先審査です。また認定要件は提携校ごとに異なり、SMCの場合のGPA基準はSMC公式サイトには明記されていないため、在籍後にScholarsカウンセラーへ直接確認してください。

出願スケジュール(秋入学を目指す場合)

UCの編入出願は、入学する年の前年秋に締め切られます。日本の大学入試の感覚でいると1年間ずれるので注意してください。

時期やること
9月1日〜30日TAG申請(UCLAは対象外。併願するUC向け)
10月1日〜11月30日UC共通出願(UCLAを含む)。この期間を過ぎると1年待ちになります
1月31日までTransfer Academic Update(秋学期の成績と春学期の履修登録内容を報告)
4月頃合否発表
6月1日まで進学先の決定・入学意思表示
9月下旬UCLA入学

逆算すると、出願時点で修得済みの成績=1年目の春学期までです。SMC入学後の最初の2学期でGPAを落とすと、その後の挽回が非常に難しくなります。

日本人留学生がつまずきやすい3つのポイント

1. 英語(ESL)の期間が編入スケジュールを圧迫する
付属語学学校(IEP)やESL科目に時間を使うと、UC編入可能科目60単位を2年で積み上げるのが難しくなります。ESL科目の多くはUC編入単位になりません。英語力が不足したまま渡航すると、編入までに3年かかることは珍しくありません。

2. 「単位を取ること」と「編入可能な単位を取ること」は違う
SMCで履修できる科目のすべてがUCに移行するわけではありません。UC編入可能科目かどうかはASSIST(カリフォルニア州の公式単位互換データベース)で確認できます。履修登録の前に必ずカウンセラーと確認してください。

3. 専攻の決定が遅いと間に合わない
前述のとおり、UCLAは専攻ごとに準備科目を指定しています。2年目に専攻を変えると準備科目が足りなくなり、編入が1年遅れます。渡航前、遅くとも1学期目のうちに志望専攻を決めておくのが理想です。

SMCからUCLAを目指す2年間のモデルプラン

時期学業編入準備
1年目 秋英語・数学の必修科目に着手。12〜15単位志望専攻を確定。Scholars Programに申込
1年目 春専攻の準備科目を開始。Scholars科目を履修ASSISTで単位互換を確認。GPA 3.7以上を維持
1年目 夏サマーセッションで不足単位を補う60単位の見通しを立てる
2年目 秋専攻の準備科目を完了させる10月1日〜11月30日にUC出願。TAP認定を申請
2年目 春残り単位を履修し60単位に到達1月31日までにTAUを提出。4月に合否

SMCの費用や出願手続きについてはサンタモニカカレッジの費用、入学の条件については入学条件と難易度、編入全体の仕組みについては大学編入についてをご覧ください。

よくある質問

Q. GPA 3.2あればUCLAに編入できますか。
A. 出願はできますが、合格は難しいのが実情です。2025年秋入学でUCLAに合格したSMC生のGPAは中間50%が3.74〜4.00でした。現実的な目標として3.7以上を置いてください。

Q. SMCからUCLAへの合格率はどのくらいですか。
A. 2025年秋入学では、SMCから1,859人が出願し、合格率は34%でした。UCLA全体の編入合格率23%より高い水準です。

Q. 日本の大学からUCLAに直接編入できますか。
A. 制度上は可能ですが、UCLAは「カリフォルニア州のコミュニティカレッジからの出願者を最優先する」と明記しています。SMCを経由するほうが合格可能性は高くなります。

Q. TAGを使えばUCLAへの編入は保証されますか。
A. いいえ。UCLAはTAGに参加していません。デービス校・アーバイン校・マーセド校・リバーサイド校・サンタバーバラ校・サンタクルーズ校の6校が対象です。

Q. TAP認定を受ければ必ずUCLAに入れますか。
A. いいえ。TAPは優先的に審査される仕組みであり、合格を保証するものではありません。

Q. 英語力が足りない場合、編入までに何年かかりますか。
A. ESL科目の多くはUC編入単位にならないため、英語の履修期間がそのまま上乗せされます。渡航前に英語力を上げておくほど、2年での編入が現実的になります。

最終更新:2026年9月15日
監修:Nomimura(留学カウンセラー/株式会社LALALA Plus)
オーストラリア・カナダ・アメリカで約4年間の留学を経験。現在は渡航先の比較から出願手続き、渡航後のサポートまでを担当しています。
出典:UCLA Undergraduate Admission「Transfer Profile — Fall 2025」および「Transfer Profile by California Community College — Fall 2025」、UCLA「Transfer Applicants」、Santa Monica College「Scholars Program Requirements」「UCLA Transfer Alliance Program」「UC Transfer Admission Guarantee (TAG)」、SMC公表の編入実績(2024〜2025年度)
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